読了:私の頭が正常であったなら
山白朝子著
痛く切ない短編集です。
山白朝子さんて、お名前初めてだったので何も情報が無いまま読み始め、
読み終わった頃には、「ああ、ヤバい。この人の作品好きだ…」ってファンに。
他の作品も読みたい!と早速ググっていた私に走る衝撃Σ(-∀-;)
マジか。
完全に女流作家さんだと思っていた。(女流作家さんが特に好きなので)
「私の頭が正常であったなら」
このタイトルだけで、切なさが伝わってきます。
8つの短編からなる作品集なのですが、すべてが切なく痛い。喪失感に溢れる。
表題の、私の頭が正常であったなら…。
私の頭がおかしいならそれでいい…でも頭が正常だったら子供が助けを呼んでるかもしれない、幻聴なのか?正常なのか?
「子どもを沈める」はイジメはいかんと思うし、「首なし鶏夜を行く」は読んでて、まわりは何も出来なかったんだろうかと、感情移入。
痛すぎる話も多いけど、ファンタジーもたくさん。
読み終わったのに、ずっと心に引っかかってしまう、凄い本でした。
不二家さんでケーキを買って皆で頂きました(*´ω`*)